連載コラム

【プロ起業コーチの問いかけ・第3回】あなたが乗り越えた最大のピンチは?

プロ起業コーチの問いかけ・第3回

「あなたが乗り越えた最大のピンチは?」
「そこにはどんなテーマ・学びがありますか?」

解説とエピソード

突然ですが、ご質問です。

もし、あなたの働いている会社、関わっている会社が
倒産したら、どうされますか?

私は投資会社に勤めていた時期から、
倒産する会社もいろいろ見てきました。

日本全国の企業数は421万社。(2006年)
そのうち99.7%の419.8万社が中小企業です。
創業後3年以内の小規模企業の7~8割はつぶれてなくなります。

帝国データバンクなどの信用情報が出されていて
毎週、多くの会社が消えてなくなっています。

昨年2008年は、中小企業庁の統計によると
1月から12月までの間に14,091件の倒産があったようです。

14,091件というと、
一日になんと38社というペースですよ!

中小企業においては、原油価格の上昇により
収益を圧迫されている企業は9割を超えているそうです。
また、全く価格に転嫁できていないとする企業は6割にのぼります。

ではここで、ある大阪の家具屋さんが倒産して、
どのようにピンチを乗り越えたか、のケースを見てみましょう。

飛び込みでの訪問から知り合ったA社長さんは
とても謙虚な方で、器の大きさを感じる方でした。

その会社は、過去に倒産したことがありました。
今のA社長が労働組合の委員長だったときのことです。

創業者の前社長が事業を広げすぎたために、
お金の管理が甘くなり(「放漫経営」といいますね)、
逃げるようにして前社長は居なくなったのだそうです。

その日から、借金の取り立て屋が、
会社に、店に、押しかけてきました。

「オラ~、早うカネ返さんかい~!」
ヤクザのような怖い人たちがおおぜい来たそうです。

会社はパニック状態になり、
社員の多くは、我先に逃げるように辞めていきました。

倉庫には、お客様からのご注文で代金を頂いて、
配送を待つばかりの家具が残っていて、
「これを売り払えば、我々の給料と退職金になる」
と考える社員もいました。

そんなとき、あなたならどうしますか?

家族やパートナー、家や車のローンを抱えていたら、
いままで一生懸命働いた分の給料や退職金くらい
受け取ってもいいと思いませんか?

私が社員だったら、そう思うかもしれません。

「いや。これはすでに代金を頂いているから、お客様のものだ。
給料はもう出ないが、我々が責任をもって配送しよう!」

のちに社長になるA氏を中心とする数名の社員たちは、
そう考えました。

そして実際に
残った家具を注文主のところに次々に届けていったそうです。

すると、それを見たお客様たちが、

「あんたら、会社がつぶれて給料も出ないのに見上げたもんや。
私らがお金を出すから、自分らで会社を建て直しいや!」

と言って、再建の資金を出してくれたそうです。

会社は更正法を申請し、弁護士の指導のもと、
エンピツ1本、消しゴム1個にいたるまで
一切の公私混同を排除し、
スッキリと行き届いた管理体制を築き上げて、
再生への道を歩みました。

それから10年もたたないうちに、
当初の予定よりも早く
会社は立ち直ったのです。

さて、この話における「テーマと学び」は何でしょうか?

あなたなら、どうお考えになりますか?

私は、
「公正さ、誠実さ、良心、信頼、あきらめないこと、希望」
が浮かんできました。

すがすがしさを感じますよね。

A社長は倒産したときのことを語ってくれて、

「人間、修羅場になったときにその人の価値がわかるんや。」

と当時、大学を出て社会人になったばかりの私に諭してくれました。

とはいえ、決して偉ぶらず、
飲みに連れて行ってくれたときには

「人間、ハタチ(二十歳)を過ぎたらみな一緒(平等)やでえ~」

とウインクして笑うのです。

私はそんなA社長にお会いするのが楽しみで、
会社に役立ちそうな資料をもって、足しげく通ったものです。

さて、
あなたの場合は、
いかがでしょう?

いまのご時勢、あなたが一生懸命働いていても、
ある日突然、会社がリストラで縮小したり、部門が消滅したり、
理不尽な上司がやってきたりしますよね。

そんなときは、わが身の不遇を呪い、
会社に腹を立てたくなるかもしれません。

先ほどのA社長たちだって、
逃げてしまった前社長がわるいのだからといって、
責任を追及したり、関係者を訴えたり、
闘うこともできたはずです。

しかし、A社長たちは、ただ目の前にあることをやりました。
自分たちにとってピンチであったはずなのに、筋を通して
まずはお客様のためにやるべきことをやった。

天から試されたようなものですね。

最大のピンチを、自分たちの良心に従って乗り越えることで、
本来備わっていた誠実さが発揮され、
周囲からの信頼を生み出し、それが希望につながったのです。

A社長の会社は復活して、
今や100億円を超える売上をあげています。

あなたの場合は、
いかがでしょう?

1.「あなたが乗り越えた最大のピンチは?」
2.「そこにはどんなテーマ・学びがありますか?」

まずは「乗り越えたピンチ」を考えてみましょう。
経済的なピンチ、健康面でのピンチ、人間関係のピンチなどなど。

次に、「そこで現れたあなたのテーマ・学び」を考えます。
そこで問われた、試されたのは何だったのでしょうか?
最終的に、何を学んだ形になったのでしょうか?

→答えや気付いたこと、感想などを
コメントにお寄せください!ご紹介させて頂きます♪

前回の問いかけへの投稿紹介

「あなたは今年、どんな人になりますか?そのために何をしますか?」

【tamaさん】より

1.「しあわせな人」になる。
2.「すべてに対してオープンでいる」

家族、仲間、パートナー、さらには人間以外の存在、
自分自身も含めた相手とのコミュニケーションを、
楽しみながら深めてゆく。

【西表馨さん】より

ずっと昔から「僕は何をするんだろう」と思い続けていました。
中学生のころから。そして、だんだん集約されてきたようです。

航さんのメルマガを読んで、改めて見つめると、
「OKを出す。そのままで認める」「変容を起こす」「サポートする」
つまり「周りの成功をサポートすること。
それが僕の成功ということが出てきました。

もう10年以上前に、あるセミナーを受けて、自分のミッションを
ひねり出したとき、他の人たちは、具体的なミッションが出てきたのに、
僕は「成功したいという人のサポート」という宣言が出てきて、
すごくいやな思いをしたんですが・・・。
結局そこに行きつくんだなぁという感じです。

→皆さま、多数のご投稿ありがとうございました♪(航)
※スペースの関係で一部を編集しています。

今週の問いかけ関連のオススメ本&映画

★『7つの習慣』
スティーブン・コヴィー著、キング・ベアー出版、1996年刊

ビジネス書として史上最高の売上を誇る同署は、ぜひ人生の指針として
多くの方に読んで頂きたい本です。アメリカで出版された「成功」に
関する文献を徹底的に調査した結果として書かれており、正しい原則に
沿い、近道を通るテクニックではなくプロセスを重視した「人格主義」
をもとに生きることを、7つの習慣に分けて説いています。
私は投資会社時代に3年目の1997年に初めて読み、以来折々で読み返して
は新たな学びを得ています。転職や起業など人生の節目で迷ったときに
「何を大事にして生きていけばよいか」を考える際にも役立つでしょう。

★『小林一三 知恵は真剣勝負が生む』
永川幸樹著、KKベストセラーズ、1999年刊

阪急電鉄、宝塚歌劇、映画の東宝、梅田ターミナルデパート、
甲子園での高校野球・・・これらは全て小林一三の手がけた事業だと
ご存知でしたでしょうか?私は彼のあり方が大好きです。
銀行マンとしては左遷につぐ左遷を耐え忍んだあとに、
致命的ともいえるピンチ(スキャンダル)を乗り越えて、
その後は事業家として花開きます。彼の事業化したアイデアは、
現在の私たちのライフスタイルに大きな影響を与えています。

★『ザ・エージェント』(映画)
キャメロン・クロウ監督、トム・クルーズ主演、
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(DVD)

スポーツエージェント大手企業に勤務する主人公は腕利きのエージェント。
スポーツ選手を「商品」としか見なさなくなった会社の体質を改善
しようと、自分のミッション・ステートメントを書き上げ、職場で
配布したところ、リストラされ、新しい会社を立ち上げることに。。
以前の同僚から妨害されながらも、自らの信念に基づいて選手との
信頼関係を築き上げて復活していくストーリーに、胸が熱くなります。

あとがき

先日、1月17・18の土日に1泊2日で伊豆・下田にて
オリジナルの「ワクワク新年会」を開催しました。
2005年から始めて今年で通算5回目、伊豆では4回目になります。

これまでに私の進行する
「SOURCE・ワクワク・ワークショップ」
http://homepage3.nifty.com/watarun/source_info.htm
を受けてくださった206名の皆さまが対象で、今年は17名が参加。

新年会のメインは、夕食をとりながらの「ワクワク発表会」です。
参加者お一人お一人が、
昨年1年間、もしくは、ワークショップを受講されてからの
変化や成長について発表していくのですが、
言葉にできないくらいの感動がありました。

SOURCEプログラムでは、自分のワクワク感に焦点を当てて
過去の棚卸しをし、現在を整理し、未来のビジョンを描きます。

その結果として「ワクワクの地図」という
本人のリソースを「見える化」したマップを創りあげるのですが
そこからが本当の意味でのスタートなのです。

人生の波の中では、当然ながら
上り調子のときもあれば、下り坂のときもありますよね。

とくに今回感動したのは、
ドン底だった時期を乗り越え、学び、成長して
戻ってこられた受講者さんの発表。

そこには、
1/7の創刊号で問いかけにしましたが、
その人を無条件に愛し、支えてくれた
家族やパートナー、周囲の支援者の存在がありました。

「こんな私のことを、なぜそこまで支えてくれるのか分からない」
といって人生観がすっかり変わった方がいます。

パートナーへのおおきな感謝と愛が伝わってきて
胸が揺さぶられ、心が震えました。

私も4年ほど前に転換期がありました。

その時はきっと無意識に
「つらい」と感じないようにしていましたが、
心ある知人2人が伊豆への癒しの旅をセットしてくれました。

2日間、つきっきりで付き添って案内してくれて、
たくさん楽しませて頂きました。

ただ私を尊重してくれて、無言であたたかく支えてくれました。
新しい場所、新しい人との出会いを贈られました。

そんなに親切に、面倒をみてもらったのは
きっと初めてでした。

おかげで私は甦りました。
心に希望の火が明るく灯りました。

自分がコンサルティング会社の社長になった時に分かったことは、
現場では日々、予定外のことが起きていて、それにいかに対処し、
マネージするか、ということが大事だ、ということでした。

失敗しないように、ではなく、
いかに軸がブレたときにリカバリーできるか、
が問われます。

道を間違えないように運転するのは大事ですが、
間違ったときにどれだけスムーズに元の道に戻れるか。
ルート変更を柔軟にして、楽しく目的地を目指せるか、
が大事ということですね。

その際に、一緒に間違いを楽しんでくれる、
家族やパートナー、周囲の仲間の存在が財産であることは
いうまでもありませんね。

皆さん、今年もぜひ
挑戦して、ときには間違い、明るくリカバリーしましょう!

今後とも、よろしくお願いします!(航拝)

プロ起業コーチ 青葉 航
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